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イチゴ農家でアルバイトしてきた話8【夢の終わり編】

samune

トンネルを抜けるとそこは肉体労働の世界だった

ハイどーも。管理人のサンマスターです。前回は自分のとった選択について書き記せたと思う。今回はピーク時が収まってきた辺りの話を書き記そうと思う。

5月の上旬のことである。相も変わらずイチゴはなっているが、それでも少しずつ量は減っていった。そこでおじさんは新しい段階へと作業を移すことになる。それは親株の手入れや、ポッドの土詰めなど次シーズンの準備である。そしてそれと並行してハウスの撤去を行う。本来なら出荷が終わった後にするものなのだが、前回の説明通り出荷作業中でも行うことになった。農家というものは疲れを知らない恐ろしい種族だと再確認した瞬間である。

まずは親株の手入れから。といってもこれはピーク中にもやっていたりする。畝の上にストローマットではなく藁を敷くことで、その上に次の苗がなる。そしてまた「はかぎ」をし花をすべて摘み取る。親株はあくまで次の苗用なので実は不要なのである。そしてこの作業は結構きつい。嫌な作業トップ争いの中に間違いなく入る。親株を植えているところはビニールが張られていない。つまり雨が降れば泥だらけで寒い思いをしなければならず、日が差せば直射日光をもろに浴びることになる。「はかぎ」は「はかぎ」で野ざらしの葉っぱに霜の跡がついており判別も難しい。何より作業の姿勢。自分はハウスの両端を担当したのだが、両膝をつく姿勢でやなくてはならなかった。なので作業の終わり、家についたころには膝に矢を受けてしまってな……と言いながら崩れ落ちるのが日常だった。

次に泥詰め。ポットが入ったトレイの上に穴の開いた板を置き、そこに泥を敷き詰めていく。単純ながらもつらい。つらいものの、これまでの作業で鍛え上げられた肉体の前では雑談タイムと化していた。

そして最後に片付け作業。ビニールを剥がし、木を鎌で刈り取っていく。これもなかなかつらかった。ビニールはがしは作業員全員でするのだけどおじさんの作業スピードについていけず不機嫌になり、内心びくびくしながら作業してた。だってしょうがないじゃん。何も知らされないまま一生懸命だったんだから。

株切に関してはすごく楽しかった。ひたすら木を切っていくのだが爽快感を感じられる。いままで苦労させやがってと憎しみを込めて1本1本丁寧に切ってやった。

一つ一つの作業に一生懸命になっていたら時間はあっという間に過ぎていき、とうとう出荷が終わってしまった。つまりバイト期間の終了である。ここで一つ驚いたことがある。このバイトを始める前とバイトが終わった後の貯金額がほぼほぼ同じだったのである。残ったものは最後にもらったイチゴと原付。過ぎ去ったのは時間だけ。文字通り夢のような体験であった。

この出来事を前に少年(違う)は何を思い、何をするのか?

次回、「イチゴ農家でアルバイトしてきた話」最終回。みんな見てくれよな!

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